梅の実学園・なんでもマニュアル図鑑

生活に関するマナーや自己啓発、雑学を集めた教養ページです。

人権の基礎知識

人間が生きる上で欠かすことのできないルールといえば、「人権」です。

人権は私たちが幸せに生きるための権利で、人種や民族、性別を超えて万人に共通したひとりひとりに備わった権利です。人権が私たちの日常生活の中に「文化」として定着し、豊かで暮らしやすい社会づくりとして重要なものです。

 

人権に関する国際的な取り組みは、1945年に「国連憲章」を誓約し、国際連合国連)が成立しました。1948年に「世界人権宣言」を採択し、1966年に「国際人権規約」を採択し、以降、世界各地で人権の教育啓発と保護が進められています。

日本では憲法で人権に関する法律が制定されています。しかし、日本ではあらゆる人権侵害や差別が多く残っています。

それぞれの人権についてまとめました。

 

(子ども)

子どもの権利条約」では、18歳までが子どもと定められ、生きる権利や守られる権利などのほかに、社会参加や意見表明の権利が記されています。

しかし、大人たちの多くは、子どもに権利を与えることは「わがままを助長」「自己中心的になる」などの意見が根強く残っています。こういった偏見により、子どもの人権侵害があちこちで起こっています。

親からの虐待や学校でのいじめは、子どもの大きな人権侵害です。また、世界では、子どもを強制労働をさせたり、戦争時に子どもを兵士に行かせたりすることなどが未だにあります。

また、教育は子どもにとって重要なもので、人間としての生きるための基礎でもあります。しかし、日本や中国、韓国などのアジア圏で、過度な知識偏重教育が行っています。その結果、学力は向上するかもしれませんが、思いやりのない人権無視の心に育ってきます。

子どもにかかわる問題を解決していくためには、子ども一人ひとりの人格を尊重し、人間として対等に生きる社会づくりにしていかなければなりません。子どもも大人も共に学び、ともに安心して生活していく社会が求められます。

 

(女性)

戦後になってから、海外を中心に、女性の社会参加や地位が向上してきました。

しかし、日本では未だに「男は仕事、女は家事・育児・介護」と言う風潮が根強く残っています。これは江戸時代からの「男尊女卑」の体質が戦後までずっと続いていて、戦後になってからやっと女性の社会参加が認め始めました。

女性に対する就業問題は、女性は結婚や出産で就業を阻んだり、日本の女性の管理職も増えてはいるものの、全国的に少ないのが現状です。全国的に多い非正規社員の多くが女性です。

男性が女性に対する「性暴力・性被害」が後を絶ちません。会社でのセクハラ、ストーカー、DVなどが急増しています。性被害は配偶者(夫)、恋人、父親、義父、兄弟などさまざまです。

女性が安心して社会で生きていくためには、男性が女性の人権を尊重し、男女対等に生きる社会が重要です。

 

障がい者

障がい者は体が不自由だったり、言語や動作の遅れがあったりなど障がいの特性はさまざまです。視覚障がい者のための点字書籍や車いすの方のためのハウスバリアフリーなど、障がいに配慮したアイテムや生活づくりが整い、障がいの特性に配慮した障がい者雇用など、目に見えやすい障がい者に対する配慮や社会参加が整ってきました。

しかし、心の病が原因の精神障がい、体の臓器の病気が原因の内部障がい(難病患者も含む)、生まれつき脳機能のアンバランスが原因で、人とのコミュニケーションなどが不自由な発達障がいなど、いわゆる「見えない障がい」に対する理解や配慮は十分に行われていません。

障がいの「見える」「見えない」に関係なく、一人ひとりの障がいの特性を理解し、学校、職場、家庭、地域で、個々の障がい者に配慮し、ともに社会参加をしていく環境を整えなければなりません。

 

(高齢者)

日本の半数以上が65歳以上の高齢化社会が到来していくと予測されていきます。

高齢者の就業や社会参加が今後は増えていきますが、その一方で子どもや介護者による虐待や孤独死が社会問題になっています。年金などの社会保障も一人ひとりの高齢者に十分にいきわたっていません。

人生経験が豊かな高齢者が安心して生活できるためには、若い人たちが理解し、人との交流を活発化にしなければなりません。

 

他にも日本独特の人権問題である同和問題(部落問題)、アイヌ人、ハンセン病患者(元患者)、外国人、HIV患者(エイズ患者)、犯罪者(特に刑を終えてから出所した場合)、犯罪被害者、ホームレス、ネットカフェ難民非正規労働者フリーターニート、引きこもり、生活保護受給者(不正受給者は除く)、同性愛者、性同一性障がい者、男女不妊症患者、災害被災者、宗教を信仰している人など、あらゆる人たちに対する差別や人権侵害が後を絶ちません。

世界では肌の色などの人種差別や戦争や紛争による被害者などの人権問題があります。

IT社会の到来により、ネットによる人権侵害が後を絶たず、ネットを利用するための正しい人権啓発が急務です。

 

21世紀は「人権の世紀」ですが、「平和のない世界に人権は存在しない」と言うことをさしています。真の「人権の世紀」にしてゆくためには、一人ひとりが人権について、真剣に考えていきませんか?

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*参考リンク*

公益財団法人 人権教育啓発推進センター:http://www.jinken.or.jp/

 

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