今日は「成人の日」。
日本では多くの新成人たちが晴れの舞台に立ちました。
日本の成人の年齢は20歳。
この年齢で選挙権や飲酒・喫煙などが可能になります。
ところで、成人の年齢の基準って、他の国はどうなんだろう?
というわけで、今日は世界の成人年齢についてお送りします。
1.世界の成人年齢
まずは世界の成人の年齢についてみてみましょう。
14歳:プエルトリコ
16歳:キルギス・ネパール
17歳:北朝鮮
18歳:イギリス(一部地域のみ16歳)・イタリア・オーストラリア・オランダ・スイス・スウェーデン・スペイン・中央アフリカ・中国・ドイツ・ノルウェー・フィリピン・フィンランド・フランス・ベルギー・香港・メキシコ・ロシアなど
19歳:韓国・アルジェリア
20歳:日本・タイ・台湾・チュニジア・ニュージーランド(選挙権・婚姻(親の同意なし)は18歳)・パラグアイ・モロッコ
21歳:アラブ首長国連邦・インドネシア・エジプト・南アフリカなど
州によって成人の年齢が異なる国
アメリカ:多くが18歳だが、一部の州では19歳、21歳のところもある。(選挙権は一律に18歳。婚姻(親の同意なし)は一部の州を除き、18歳)
カナダ:6州が18歳、4州及び3準州が19歳
多くの国が18歳としています。
エジプトなどでは21歳、プエルトリコなど一部の国では18歳未満を成人としている国もあります。
また、各国の成人の年齢と選挙権の年齢は必ずしも一致しません。
韓国では満年齢と数え年の年齢が違うため、国際的な基準では満年齢の19歳が成人ですが、数え年の年齢では20歳となります。
18歳未満を成人としている国では、発展途上国で、大学などの高等教育が先進国ほど普及していないことが挙げられます。
一方で19歳~21歳を成人としている国では、大学進学が一般的で、大学を卒業してから仕事に就くことが多くなります。大学卒業までの歳では大人と見ることは難しいことになるのです。
ヨーロッパの成年事情ですが、ドイツ(旧西ドイツ)では1974年から21歳から18歳に、イギリスでは1969年から21歳から18歳にそれぞれ引き下げています。
これらの国をはじめ、欧米の多くの国では1970年代にベトナム戦争への派兵との関係から引き下げたといわれています。
2.日本の成人の年齢の指標
日本では20歳を成人としています。
20歳以上の方が可能な権利が多くあります。
20歳以上が可能な権利:選挙権、飲酒、喫煙、ローン契約、不動産契約、ギャンブルの投票権の購入など
ただし、20歳未満やそれ以上の年齢で可能な権利があります。
30歳以上:参議院議員になること
25歳以上:衆議院議員や地方議員になること、インテリアコーディネーターなどの資格が受験できる。(ただし、専門学校等の勉強が必要。)
24歳以上:医師や歯科医師、薬剤師、獣医師の受験資格がある。(ただし、それらを養成する大学で勉強していることが条件。一部受験資格がない条件もある。)
22歳以上:大卒以上が条件の会社に就職できる、高校などの教員採用試験に受験ができる(ただし、中学までは短大卒以上でも受験可能)、公務員の受験資格がある(大卒以上のクラス)。建築士などの受験資格がある。(ただし、それらを養成する大学で勉強していることが条件)
21歳以上:看護師や理学療法士などの資格の受験資格がある(ただし、それらを養成する短大・専門学校以上の学校で勉強していることが条件)
18歳以上:国民投票ができる、車の免許(普通・大型)を取得できる、高卒以上が条件の会社に就職できる、公務員の受験資格がある(高卒以上のクラス)、手話通訳士などの資格が取得できる(ただし、それらを養成する学校で勉強していることが条件)、アダルトビデオや成人映画が見ることができる、パチンコや麻雀ができる、深夜労働ができる、親の同意なしで結婚ができる(男子のみ)など。
17歳以上:大学の飛び入学ができる(ただし、一部の大学のみ)
16歳以上:バイクの免許を取得できる、献血ができる(ただし、200ml献血のみ。400ml献血や成分献血は18歳以上)、犯罪を犯した場合、逆送ができる(凶悪犯罪のみ)、親の同意なしで結婚ができる(女子のみ)
15歳以上:アルバイトを含めた労働ができる(ただし、一部職種や深夜労働はできない。中学卒業以上が条件)、宝塚歌劇の受験資格がある(女子のみ。上限は高校卒業の18歳まで)、歌舞伎や狂言師などの演劇ができる(一部男子のみで上限があり。ただし、歌舞伎俳優など、役者の子どもの場合はこの限りではない)、競馬や競艇などの選手になることができる(それらの学校に進学。ただし、上限があり)、遺言や臓器移植の意思表示ができる(臓器移植の場合は家族の同意も必要になる)、医療では成人の診療科で診察ができる(ただし、小児(15歳未満)でも一部成人の診療科の診察ができる。15歳以上18歳未満でも一部小児科の診察ができる)、義務教育修了年齢など。
14歳以上:犯罪を犯した場合、刑事責任を問うことができる。
12歳以上:電車やバスが成人料金で乗ることができる、食事や宿泊が成人料金で払うことが可能(ただし、一部店舗によって異なる)。
風俗の店に行くことやそこで働くこと、有害な本やサイトなどのアクセス、深夜外出は18歳からでないとダメです。
携帯やパソコンのフィルタリング機能を義務付けられているのは18歳未満。
映画やゲーム、有料放送などの規制は12歳以上(映画はPG-12。ゲームはBレベル)、15歳以上(映画はR-15。ゲームはCレベル)、18歳以上(映画はR-18。ゲームはDレベル)と、それぞれの年齢に応じて閲覧やプレイが制限されています。
児童手当(子ども手当)がもらえるのは15歳の中学生まで(ただし、所得制限があり)。母子家庭などの児童扶養手当がもらえるのは18歳の高校生まで(ただし、障がい者は20歳まで。いずれも所得制限があり)となります。
こうして見ると、日本の成人の基準は海外よりも細かい。海外では年齢を基準としますが、日本では学齢(学校での年齢)も基準とします。
日本でも海外と同じように18歳を成人にしようとしているが、多くが賛否両論をとっていて、成立は難航しています。
日本も国際的基準と同じように、大人と認められるようになってほしいですね。
*参考リンク*
世界の成人年齢、各国の事情とは(ALL About):http://allabout.co.jp/gm/gc/293201/
ウィキペディア(成年):http://wpedia.goo.ne.jp/wiki/%E6%88%90%E5%B9%B4
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